あなたのおうちにも、ビワの木がなっていませんか?
田舎にご実家がある方は、
たいてい、琵琶の木や柿の木などがあるという方も多いでしょう。
もしビワの木がなっていたら、その実だけを食べて終わりなんてことになっていませんか?
うちにも、10年前に父母が植えたビワの木が大きく育ち、
初夏には美味しいジューシーな実を食べさせてくれます。
もちろん家庭栽培(栽培というか、勝手に大きくなる強い木)ですので、鳥さんに食べられたり、
ビワの実も大きかったり小さかったりしますが、
無農薬なので、私も子供も気兼ねなく美味しくいただけます。
しか〜し、それだけではありません!
た〜くさん重なる葉っぱにこそ、体に良い成分がたくさん含まれており、一手間かけて活用して家庭の万能薬になってくれる、ありがたい宝物なのです!

目次
ビワの木とは
ビワの木は、割と温暖な地域に分布する、常緑広葉樹。
バラ科の植物で、高木。3m〜10mほどになります。
10mとはだいたいビルの3〜4階にあたります。原産は中国か日本。
中国が原産で運ばれたものが、日本に野生化したという説と、日本に古く昔から自生していたという二つの説があるようです。
確かに、現在よく食用されている甘〜いビワの実の品種は、中国から持ち込まれたビワが品種改良されたもののようです。
日本に古来から自生していたビワはもっと、酸味があり実も小さかったようです。
秋の終わりに花を咲かせ、夏のはじめに実がなります。
開花時期が果樹の中で一番遅く、花が少ない時期に咲く為、
蜂さんや小鳥さんの拠り所になるそうです。
うちの実家にも10年来のビワの木(まだそれでも、3mいくかいかないかかなぁ〜)がありますが、メジロが来て、よく家庭菜園しているうちの父のお友達となっているみたいです笑。
ビワの葉は薬用として昔から使われていたようです。
ビワの木にまつわる言い伝え

ビワの木にまつわる言い伝えで、『ビワの木を家に植えると病人が出るので、家に植えるな』というものがあります。
これは、どこからどのような根拠で伝わったかは定かではありませんが、以下の様なたくさんの説があるようです。
- ビワの木は昔から万能薬として使われていたので、病気になるとビワの木を探してビワの木の生えている家に病人が集まった。
- びわ葉を商売としていた薬売りが、民間で植えられると商売できなくなるのでデマを流した。
- ビワは成長すると高く茂り、家が日陰となるので、風通しや日当たりの悪い家になるので病気になるという説
- ビワの薬効が医者の仕事を減らす為、医者がデマを流した。
う〜ん、どれが本当かはきっと誰にもわからないかもしれませんが、ビワのパワーはとりあえず感じます笑
もう一つ、
お釈迦様の経典「大般涅槃経」(だいはつねはんぎょう)の中で
大薬王樹としてビワの葉の優れた効果効能が伝えられています。
ビワの葉の成分、効能

ビワの葉には様々な有効成分が含まれていますが、
代表して以下の成分が美容と健康に貢献してくれます。
ビワの葉をお茶として飲む場合と、お肌に塗布する場合とで効能は違いますが、
様々な効能が期待できます。
(ビワの成分)
- サポニン→(脂肪やコレステロールを取り除く働きがある)
- タンニン→(抗酸化作用、生活習慣病予防)
- 酒石酸→(皮膚の浄化)
- ウルソール酸→(骨粗鬆症を防ぐ)
- デキストリン→(糖分の吸収を抑える)
血液を浄化する作用
昭和初期ごろの研究結果にはなりますが、大阪大学医学部の安田博士によって、
ビワの葉の煎じ汁を動物に塗布した結果、血液がアルカリ性になり浄化されることが分かったそうです。
(かわしま屋さんのサイトよりhttps://kawashima-ya.jp/contents/?p=586)
血液が酸性に傾くとどうなる?
血液は元々弱アルカリ性で完全に酸性に傾くということはほとんどありませんが、食生活の乱れなどで酸性に傾きやすくなります。そうするとどうなるか、結論からいうと・・・
- 免疫力の低下
- 新陳代謝の低下
- 体の老化がスピードアップ
- アレルギーになりやすくなる
- 心疾患になりやすくなる
- 糖尿病になりやすくなる
- 口内炎、歯茎の腫れがおこりやすくなる
- 虫歯や歯周病になりやすくなる
- 疲労感や脱力感を感じることがある
以上が、あげられます。良いことが一つもないですね💦
血液がアルカリ性に浄化されるとは・・・
人間の体は6割以上が水分です。血液を代表とする体液は、もともとpH7.4くらいのアルカリ性を保っています。
体内で栄養分が代謝されるときに酸が発生するのですが、
腎臓が一生懸命にその酸を尿として排出したり、アルカリ性に保つように重炭酸イオンを血液に送り返したりしています。
ですが、酸性食品の取りすぎや、強いストレスにより体が酸性に傾くことがあります。
酸性食品とは、お肉や、パン、甘いお菓子、インスタント食品などです。
ちなみにアルカリ性食品は、きのこ、大豆、海藻、野菜などです。
こういったアルカリ性食品をとったり、ストレスをためずしっかり休養をとったり、適度な運動をして体が酸性に傾くのを防ぎましょう。
以前、私が酵素玄米の講習会に行った時に聞いた話ですが、
血液が酸性に傾くと、ますますお肉や甘いもの、スナック菓子などが食べたくなる思考になるそうです。
鎮咳・去痰の作用
古くから、漢方として使われているビワの葉。
漢方の咳止めとしても処方されています。
また生葉の温灸などで、胸や背中を温めることでその効能を受ける療法もあります。
骨粗鬆症の予防
ビワの葉に含まれるウルソール酸という成分が、
骨密度の低下を防ぎ、骨の強化に役立つことが分かっています。
脂肪を分解する作用
ビワの葉に含まれるサポニンという成分が、
油を溶かす性質があり、
脂肪やコレステロールを除去してくれる作用があります。
肌トラブルの改善
ビワの葉は、殺菌消毒効果があるため、古くからの家庭医学では
エキスで虫刺されや口内炎の治療を行なったり、
皮膚疾患の改善に役立ったり、
化粧水としてニキビや乾燥肌に効果があるとされています。
ビワの葉に含まれるタンニンという成分はポリフェノールの一種で、抗酸化作用、殺菌抗菌作用、消臭作用があり、
美白効果などもあります。酒石酸という成分には、お肌の浄化作用や収斂作用もあります。
※しかし、直接お肌につけるのは個人差があります。最新の注意を払って行いましょう。
生活習慣病の予防、改善効果
成分の一種のタンニンには抗酸化力があり、
動脈硬化を防ぎ生活習慣病の予防効果があると言われています。
またデキストリンという成分も含まれ、
血糖値の急激な上昇も防ぎ糖尿病も予防します。
ビワ葉の活用方法
ビワ葉の温湿布

柔らかくて若い葉ではなく、
できるだけ古くて硬い葉っぱを木から取ってきて洗います。
表面のツルツルした方を肌にのせ、
その上にホットタオル、温めたこんにゃくをのせて
内臓や患部を温めてゆきます。
病気予防のために使う場合のオススメの場所は、
肝臓や子宮です。
ビワエキス(焼酎漬け)

ビワの葉を洗い裏側の産毛を取り、パリパリになるまで天日干しをします。
乾燥したビワの葉をざく切りにして、焼酎やホワイトリカーに漬け込みます。
1.8Lのホワイトリカーや焼酎に対して120〜150gの葉を使います。
エキスは虫刺されのお薬として使ったり、
お化粧水などに入れたりされる方もいます。
3ヶ月で茶色のエキスが出てきます。
1年たったら葉とエキスを分けて保存します。取り出した葉はお風呂などに入れます。
ビワの煎じ汁(ビワ茶の作り方とほぼ同様)

ビワ葉の温湿布と同様、
古くて固い葉を選び両面を綺麗に洗い、裏側のうぶ毛を取り除きます。
洗った葉を天日干しにかけ、数日かけて乾燥させます。
(ある程度乾燥させてもう少し乾燥させたいけど雨が降ったりして干せない場合は、
熱したフライパンで煎って仕上げることもできます。)
乾燥させた葉を刻み、お茶パックに入れ、大体5gで1リットルのお水で沸騰させ、
沸騰したら20分程煮出します。煮出したら火を止めて、自然に冷めるのを待ちます。
ビワ茶の場合は、水2Lに5gで20分煮立たせますが、味の好みで煮立たせる時間を5〜10分程度に短くすることもできます。
ビワの葉風呂

ビワの葉をお風呂に入れます。
ビワエキスで残った葉などを入れたり、乾燥させた葉や生の葉をお風呂に入れます。
熱によって、ビワのエキスが出てきます。
まとめ
ビワの葉には、様々な有効成分がありお茶として気軽に取り入れることもできます。
田舎では、結構ビワの木が自宅になっていたり、おじいちゃんおばあちゃんのお家になっていたりします。
ぜひ、探してみられてくださいね。
そして、ぜひお茶や足湯を楽しんで、
健康維持や美容に取り入れてみてくださいね♪